Cartier | カルティエ 2020新作 職人による新たな「メティエダール」ウォッチ。カルティエ「ロンド ルイ カルティエ パンテール マルケトリ ドゥ パイユ エ ドール」、「ロンド ルイ カルティエ パンテール フィリグラン デマイユ」

　2020年の新作としてカルティエより、パイユ（藁）やゴールドのマルケトリ、エナメルのフィリグラン（線条細工）など、ラ・ショー・ド・フォンの職人による2つの新たな「メティエダール」ウォッチ、「ロンド ルイ カルティエ パンテール マルケトリ ドゥ パイユ エ ドール」と「ロンド ルイ カルティエ パンテール フィリグラン デマイユ」が登場します。素朴さと洗練をテーマに、マルケトリ職人、ジュエリー職人、デザイナー、エナメル職人、石留め職人、細密画職人の粋を集めた逸品です。

　 抽象的なフォルムで1914年に初めて世に送り出して以来、カルティエは絶えずパンテールを表現してきました。カルティエのあらゆるクリエイションにさまざまなインスピレーションをもたらしてきたパンテール。モチーフ、素材、ボリューム感。パンテールに関わるすべての要素が、職人技術やテクニックを超越し、新たなクリエイティブの領域を切り開く契機となってきました。そして、予想もしなかった出会いによって、素晴らしいクリエイションが次々と生み出されていったのです。

RONDE LOUIS CARTIER
PANTHÈRE MARQUETERIE DE PAILLE ET D'OR

　 2020年の「ロンド ルイ カルティエ」は、パイユとゴールドのマルケトリ技術を採用しました。ラ・ショー・ド・フォンのメゾン デ メティエダールのマルケトリ職人が制作のすべてを手掛けています。マルケトリで細工された素材の色彩に貴金属を組み合わせ、ボリューム感を出すことで、浅浮彫りを思わせる仕上がりを実現。これほどまで斬新な冒険のために、マルケトリ職人はメゾン デ メティエダールのジュエリー職人のもとでゴールド加工を極めました。

　向きもカットもさまざまな75本のパイユが11色に彩色され、装飾部分を構成しています。パンテールの頭部は、ホワイトゴールド、イエローゴールド、ピンクゴールドの65以上のパーツから成り、ひとつひとつのパーツは形が整えられ、サテン仕上げが施されています。イエローゴールドの糸は、入れ子構造のようにパイユにはめ込まれており、職人たちが初めて経験する複雑さと緻密さを求めました。

　マルケトリをベースとしたこの構図に対して、カルティエは今回、焼成技術を組み込み、毛並みと目の斑点にエナメル加工を取り入れました。多彩なカラーパレットは、ブラックとホワイトのコントラストに、オパールカラーからイエローまで、多様なニュアンスを融合。目にいたっては、その小さな面積に4色の異なる色が集中しています。輝き、鮮やかさ、深みを湛える生命感のあるまなざしは、カルティエを象徴する抽象と具象の芸術を表現し、背景の斑点は細密画で制作されました。

　100時間以上の作業の末に誕生し、そのうち97時間は文字盤に費やされたこのクリエイションには個別番号が入り、30本限定で製造されます。

RONDE LOUIS CARTIER
PANTHÈRE FILIGRANE D'ÉMAIL

　 2020年、メゾン デ メティエダールのデザイナーと職人たちは、エナメルのスタイルにフィリグラン（線条細工）の技術を取り入れました。

　この技術によってエナメル粉末が温められ、ガラスが竹の形にまで引き伸ばされたあと、固められ、イエローゴールドの微細な糸によって文字盤に固定されました。こうして、前景を彩る竹が成形されたのです。

　しかし、装飾に立体感を出し、奥行き感を演出するためには、さらに別の専門技術が必要でした。そして、後景の竹とパンテールの黒い斑点と目には、膨らんだシャンルベエナメルを、そして背景の空と竹には細密画が用いられました。

　メゾンを象徴するパンテールのために捧げられたこのウォッチには個別番号が入り、30本限定で製造されます。