脱進機にかかる重力の影響を平均化することで高精度を獲得したトゥールビヨン、テンプへの衝撃を吸収するパラシュート耐振装置など、時計技術の発展と進化に多大なる貢献を果たしてきたブレゲ(Breguet)。2012年のバーゼル・ワールドでは、このブレゲの時計技術に対する飽くなき探求心を表現する新作が発表された。
それが2013年に入荷予定の「クラシック クロノメトリー 7727(Classique Chronometrie 7727)」である。
このモデルでは通常なら絶対に禁物な磁石をテンプの軸受けに配備し、滑らかで正確な回転運動を支えることを実現した。なぜ磁石の利用が可能になったかと言えば、アンクルやガンギ車、ヒゲゼンマイなど、脱進機の部品に磁力を帯びないシリコン素材としたことが背景にある。まさに新素材の採用をその次元に留めず、さらに推し進めた結果の成果である。