SEIKO(セイコー) 2009 BASEL 新作モデル


 2009年のセイコー(SEIKO)は、同社が展開する<グランドセイコー><クレドール><ガランテ>の3つの高級ラインを始めとした各ブランド、それぞれにハイライトを用意してきた。その中でも技術的な面でもっとも飛躍的な進歩を見せたのが、グランドセイコーの「メカニカル ハイビート 36000」だろう。
 今年はハイビート、つまり秒針の調速をつかさどる「テンワ」の振動数を、毎秒10〜12振動(通常は毎秒6〜8振動が一般的)にまで高めて精度を追求したモデルが、いくつかのブランドから同時に発表された。しかし60年代には多くのブランドが採用したものの、現在ではそのほとんどが手を引いてしまったハイビートウォッチ。復活にあたって様々な課題があったはずだが、さすがは「完全自社一貫生産」体制を敷くセイコーである。動力ゼンマイ、ヒゲゼンマイ、アンクル、ガンギ車といった、ムーブメントの心臓部にあたる主要パーツの素材や形状を見直し、パーツの耐久性に難があったハイビートウォッチの弱点克服に挑んできた。
 その一方で、クレドールから発表された「ノード 七宝モデル」は、有線七宝で描かれた流麗な桜や紅葉が美しく、もはや芸術品の域に達した。またガランテは初の金属ブレス仕様を発表して、よりラグジュアリーな路線を力強く打ち出している。そして何より忘れてはならないのが、ワールドワイドな戦略のもとに新しく生み出された「アナンタ」である。セイコーが開発したスプリングドライブや機械式の高性能キャリバーを内蔵し、<日本刀>のモチーフを巧みに採り入れたデザインで、世界の高級時計市場に向けて<メイド・イン・ジャパン>をアピールしていくという。その評価と展開に期待がかかる、注目のブランニューコレクションだ。


SEIKO(セイコー)SEIKO(セイコー)SEIKO(セイコー)SEIKO(セイコー)
Grand Seiko / Mechanical High Beat 36000
モデル名:グランドセイコー メカニカル ハイビート 36000
Ref:SBGH001
ケース径:40.2mm
ケース厚み:13.0mm
ケース素材:SS
防水性:日常生活強化防水(10気圧防水)
ストラップ:SS
ムーブメント:自動巻(Cal.9S85)、毎時36,000振動、55時間パワーリザーブ
仕様:日付表示、耐磁時計(JIS耐磁時計1種)
価格:577,500円(税込)
発売予定:2009年 5月15日

※クリックすると詳細をご覧になれます
 1960年代、グランドセイコーから、毎時36,000振動(毎秒10振動)のハイビートモデルを出していたセイコー。それを再び復活させたのが「グランドセイコー メカニカルハイビート 36000」である。ケースのシルエットは、1967年製「44系GS」の流れを汲んだ、いわゆる「セイコースタイル」を踏襲し、高度なザラツ研磨(ポリッシュ仕上げのひとつ)によってエッジと「面」を際立たせており、弓なりに湾曲したサイドビューは特筆ものの美しさである。
 また何より、ハイビートモデルの優れた点は、振動数を高めることによって安定した精度を実現できることだ。こちらに搭載される最新の自動巻ムーブメント<Cal.9S85>は、安定した高精度を保ちながらも、最新製造技術によって脱進機まわりのパーツを肉抜きして軽量化し、潤滑油が留まりやすい特殊な形状のガンギ車を開発するなど、パーツの耐久性を高めるための工夫を随所にほどこした。さらに、動力ゼンマイ、ヒゲゼンマイもそれぞれ新素材を用いたものを投入。これにより、55時間パワーリザーブと、優れた耐衝撃性・耐磁性を実現している。
 かつての難題をすべてクリアすべく、開発に腐心したセイコーの新生ハイビートは、革新的な一歩を時計史に刻んだ、記念すべきモデルである。
SEIKO(セイコー)SEIKO(セイコー)SEIKO(セイコー)SEIKO(セイコー)
※クリックすると詳細をご覧になれます

文:越知絵里香 写真:板津亮
※表記は2009年4月現在のものになります。


セイコー についてのお問合せは…
セイコーウオッチ株式会社
〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビル2F
TEL:0120-061-012 (お客様相談室) SEIKO(セイコー) のGressive掲載ショップはこちら

TIRET

MECCANICHE VELOCI

junghans

GLAHAM

Gressiveスマートフォン
ブランドニュースやショップ情報がスマートフォンからもご覧いただけます!
www.gressive.jp/s/

メールマガジン

>>腕時計の最新情報をメルマガでお届けします。ぜひご登録ください。