キューバのハバナで誕生（1882年）した高級時計ブランド。時計製造はスイスだが、カリブ海のイメージを大切にしたデザインが多い。日本市場への参入は2006年からだが、個性派ブランドとしてすでに話題を呼んでいる。また、ハンド（針）やムーンフェイズなどのデザインもユニークだ。バーゼル・ワールド会場内の展示ブースもカリブ海を想起させる作りで、大いに目立っていた。

TORPEDO
モデル名：トルピード ピラータ クロノグラフ
Ref:3050.1
ケース径：45mm
ケース厚：13.5mm
ケース素材：ブロンズ+ステンレススチール+チタン
防水性：5気圧防水
ストラップ：クロコダイルストラップもしくはラバーストラップ（1本選択）、ディプロイメントバックル
ムーブメント：自動巻（Valjoux 7750ベース Cal.cys3050）、25石、毎時2万8800振動、約42時間パワーリザーブ
仕様：30分、12時間積算計付きクロノグラフ、スモールセコンド、ムーンフェイズ（3時位置）、ポインターデイト表示、限定125本 予価：99万7500円（税込）
発売予定：2008年9月

　1940年代、砂糖需要の拡大でキューバはかつてない好景気に湧いた。その時代に一流メーカーにオーダーしたショップウォッチも数多く、作家のアーネスト・ヘミングウェイ、俳優のクラーク・ゲイブル、政治家のウィンストン・チャーチルなども、かつてクエルボ・イ・ソブリノスの顧客名簿に名を連ねていた。だが、キューバ革命などで休眠ブランドとなり、2002年に復活。現在は、スイスのルガーノを拠点に個性的な時計の生産を開始した。そんな歴史を有するブランドだけに、当時のデザイン・スケッチなどを今でも巧みに取り入れている。写真の限定モデル（「ピラータ」とはスペイン語でパイレーツ（海賊）の意）もブランドのルーツであるキューバが位置するカリブ海からインスパイアされたデザインが随所に見られる。海賊船の飾りや搭載された大砲などのディテールである。全体的なイメージは、「海底2万マイル」の計器類だという。ブラス仕上げされたケース＆ラグ（ステンレス、ブロンズ、チタン）は、使いこなした古い大砲を彷彿させるカラーで仕上げられている。文字盤やストラップも海賊旗でよく使われていたブラックカラーだ。だが、時、分針の中央部をカッティングするなど、8つの機能をスタイリッシュに仕上げているところも見逃せない。また、大きな宝箱をイメージした加湿装置付きのヒュミドール（葉巻収納箱）に収納して販売される。これもまた、ユニークかつ魅力的な販売方法だ。

　美しくシェイプされたレクタンギュラーが魅力の「プロミネンテ（ハバナを代表する葉巻の名）」シリーズ。新作はデイデイトを縦方向表示に変更。美しいギヨシェ模様の文字盤には、12時間と24時間表示を上下に配置。縦52mmのレクタンギュラーケースは、手首に合わせて緩やかにカーブしていて、フィット感もいい。全部で5バージョンが用意された。シースルーバックで2つのムーブメントが見られる。

PROMINENTE
モデル名：プロミネンテ デュアルタイム デイデイト / Ref:1124.1CEG / ケース径：31×52mm / ケース素材：SS / 防水性：3気圧防水 / ストラップ：クロコダイルストラップ、ディプロイメントバックル / ムーブメント：自動巻（Cal.ETA2671/2678）、21石、毎時2万8800振動、約42時間パワーリザーブ / 仕様：時、分表示、日付・曜日表示、デュアルタイム（2ムーブメント）、シースルーバック / 予価：57万7500円（税込） / 発売予定：2008年9月

　大胆なスケルトン文字盤を用いたトリプルカレンダー仕様のコンプリケーションのひとつ。ダイヤルの外周トラックは秒表示、内周で日付、1時と2時の間で月、10時と11時の間で曜日を表示。6時位置でムーンフェイズを配置。ヒュミドール（葉巻収納箱）として利用可能な特製ウォッチボックス付き。なお、SSバージョン（予価63万円）は、限定なしで通常販売となる予定だ。

ROBUSTO
モデル名：ロブスト トリカレンドグラフォ ルナ スケルトン / Ref:2804.9 / ケース径：43mm / ケース厚： / ケース素材：18KPG / 防水性：3気圧防水 / ストラップ：クロコダイルストラップ、ディプロイメントバックル / ムーブメント：自動巻（Cal.ETA2892-A2ベース）、25石、毎時2万8800振動、約44時間パワーリザーブ / 仕様：時、分、秒表示、月・日付・曜日表示、ムーンフェイズ、シースルーバック、限定28本 / 予価：182万7000円（税込） / 発売予定：2008年9月