メインコンテンツに移動

GIRARD-PERREGAUX進化するマニュファクチュール

Manufacture
進化するマニュファクチュール

  時計産業の長い歴史の中で、最もスピーディに進化したのは工作機械。加工の精度や速度が上がったので作業がかなり効率化され、パーツやケース、工具も短時間で作ることができるようになった。あらゆる面で時計産業はハイテク化が進行しているが、それでも最終的に時計を作るのは、時計師の手であることは変わらない。


  その好例がパーツの仕上げだろう。ジラール・ペルゴでは、仕上げの工程だけでも20名もの人員を割いている。代表的な作業であるパーツの面取りの工程は三段階。デグサイトという石がついた棒でベースを整え、硬い柘植の木で磨き、最後に柔らかいエルダーフラワーの木で磨いていく。どれだけ磨くか、いつまで磨くか……。それは職人の目と指先の感覚だけが頼りであり、3本のゴールドブリッジを磨き上げるのに7日間もかかるというから気が遠くなる。


  卓越した手業は組み立てと調整でも必須である。取材時はミニッツリピーターの部屋を案内されたが、ここでは精密なムーブメントを二度組みしている。一度目は機構がきちんと動き、美しい音色が響くかを確認。この状態のムーブメントを、「ブラン=Blanc(白)」と呼んでいる。そして動作を確認できたたらパーツをバラバラにして装飾を行う。一本の時計を作り上げるのに、6~8カ月も要するそうだ。


  さらに既存モデルの製造と並行して、研究開発も同時に進んでいく。「革新なくして伝統無し」という言葉があるように、ジラール・ペルゴにとってR&D部門も大切な核の一つだ。


  新型ムーブメントは会社の上層部からの依頼を受けて作る場合もあれば、R&D部門が自発的に開発を進める場合もあるが、ジラール・ペルゴの先進性を物語る「コンスタント・エスケープメント L.M.」は、R&D部門のアイデアから生まれた。


  そもそも時計業界では、永遠に解けないと言われる課題があった。時計を動かす動力はゼンマイであり、完全に巻き上がっている時は理想的なトルクを生み出てくれる。しかし残量が半分を切り始めると徐々にトルクが弱まり、精度を司る脱進機へのパワーの供給が足りなくなる。こうなると“振り角落ち”という状態になり精度が低下してしまうのだ。この難問に対して、ジラール・ペルゴのR&D部門が導き出した答えが「コンスタント・エスケープメント L.M.」だった。

ミニッツリピーター トゥールビヨン ゴールドブリッジ

ジラール・ペルゴの最高峰モデルである「ミニッツリピーター トゥールビヨン ゴールドブリッジ」を製作中。細かい作業の連続に、見ているコチラも緊張してしまう。

撮影:篠田哲生 Photo:Tetsuo Shinoda

撮影:篠田哲生 Photo:Tetsuo Shinoda

スリーブリッジ トゥールビヨン

スリーブリッジ トゥールビヨン
1889年に開催されたパリ万博に出展し、ゴールドメダルを獲得したスリーゴールドブリッジを持ったトゥールビヨン式懐中時計ラ・エスメラルダ。この機構を小型化し、腕時計に搭載した。サイズが異なるだけで基本機構は全く同じなので、現存している時計機構の中で“最も古典的”といえるだろう。自動巻き、18KPGケース、ケース径43.7mm。21,450,000円(税抜)


構成・文:篠田哲生 / Composition&Text:Tetsuo Shinoda
写真・動画:江藤義典 / Photos&Movie:Yoshinori Eto


GIRARD-PERREGAUX(ジラール・ペルゴ) についてのお問合せは……
ソーウインド ジャパン株式会社
〒102-0093 東京都千代田区平河町2-2-1 平河町共和ビル3F
TEL: 03-5211-1791  FAX:03-5211-1799
>>ジラール・ペルゴ(GIRARD-PERREGAUX) 公式サイトはこちら
>>ジラール・ペルゴ(GIRARD-PERREGAUX) のGressive掲載ショップはこちら

INFORMATION

ジラール・ペルゴ(GIRARD-PERREGAUX)についてのお問合せは・・・

ソーウインド ジャパン株式会社
〒102-0093 東京都千代田区平河町2-2-1
TEL: 03-5211-1791


ジラール・ペルゴ ブランドページを見る

NEW RELEASE

新着情報をもっと見る